何気に気になり、「地球の放課後(作者:吉富昭仁)」をKindle版で一気読み。
謎の生命体「ファントム」に人々が消されてしまった世界。
そんな世界に残った4人の夏休み的な暮らしを、ほのぼのとした雰囲気で描かれています。
たった4人しか残っていない世界で、「ほのぼのとした日常」その描写が、かえって怖い感じもしますが、主人公をはじめ、独特なキャラと独特な世界観でストーリーが進みます。
読んでいく途中で、これってこういうことじゃないの?と、最終回に向けたヒントが散りばめられていて、ちゃんと最後に種明かしがなされます。
一時的に主人公は「1人きり」になってしまうのですが、もし自分がその状況におかれたら、果たして生き続けることができるのか、ちょっと自信がありません。
ある理由で、時間軸がわかれてしまう。その時点をいつにするのかという「判断」を一個人が背負う、その重さを、もう少し加えても良かったんじゃないかな、と最終回で感じましたが、その判断の動機がわかると切ない気持ちになります。
自分自身、いろんなことが身の回りで変化し、終わっていく感覚があるのですが
何度か読み返すことになるであろう作品でした。